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アクセサリーの修理は自分で簡単にできる?
必要な道具と修理方法を解説

お気に入りのアクセサリーは、大切に長く使いたいものです。
ネックレスを久しぶりに取り出したら、チェーンが絡んで切れてしまった経験はないでしょうか。
繊細なアクセサリーは、ちょっとしたことで切れたり壊れたりするため、修理についての知識があると安心です。
この記事では、アクセサリー修理は自分でできるのか、依頼する場合はどこに持ち込むのかについて解説しています。

アクセサリー修理を自分でできるケース

手先の器用な方であれば、ちょっとしたことはコツを掴めば簡単にできてしまうことが多いでしょう。
アクセサリーの壊れた箇所によっては、自分で修理ができるものとできないものに分かれます。
付け替えができる金具が取れたり、糸が切れたりした場合には、自分で修理が可能です。
ネックレスが切れてしまった、特殊な部品を紛失したようなアクセサリーは、メーカーに修理を頼むか、アクセサリーショップに依頼してください。
以下では自分で直せる金具について、表で紹介しています。
留め具 特徴 入手や交換
引き輪 ネックレスを留めるときに小丸の金具に引っかける爪のようなもの。 オーソドックスな留め具。
手芸店などでパーツの購入可能。
カニカン(フック) 引き輪に比べて厚く曲がりにくい。
カニのような形状をしている。
入手しやすい。
引き輪よりやや高額。
丸カン 丸カン チェーンと引き輪、プレートをつなぐ金具。 入手しやすい。
差し込み式クラスプ パールのネックレスに使われる金具。
ベロ状を受け側に差し込んで留めるタイプ。
代替のパーツは比較的高額。
磁石式クラスプ 磁石を使った金具。
ネックレスやブレスレットに使われる。
代替のパーツは比較的高額。
ネジ式クラスプ 大粒のネックレスなどに使う金具。 パーツは比較的安価。
これらのパーツは、通販や手芸店で購入可能です。

留め具が外れた・壊れた

ネックレスをケースから取り出したら、チェーンが切れていた経験を持っている方もいるのではないでしょうか。
ネックレスなど、チェーンタイプのアクセサリーが壊れる原因は、経年変化や金具の摩耗によるものです。
このようなケースであれば、留め具やパーツを交換するだけの簡単な修理で直せます。
アクセサリーをつなぐパーツが外れていたり、緩んでしまって止まらなかったりする場合には、部品があれば自分で修理可能です。
ブランドの刻印が入っている留め具は、購入した店やメーカーにあれば修理してもらえます。
こだわらないのであれば、パーツを扱うお店で金具を購入して、自分で修理してみましょう。

ネックレスの糸が切れた

カジュアルに使えるコットンパールや真珠のネックレス、天然石を使ったブレスレットは、以下の素材を使って組まれています。
 
  • 絹糸
  • 化学繊維
  • GPT

何度も使用しているうちに石やパールをつないでいる糸が伸びてしまうと、隙間が見えるようになります。
そのまま放置したり、使い続けたりすると糸が切れ、アクセサリーがバラバラになるため早めの交換が必要です。
GPTの場合、長いと10年近く持ちますが、絹糸やテトロン系の糸は約3年から5年で糸が劣化してしまいます。
真珠のネックレスは、入学や卒業式など晴れやかな場所で使うことが多く、普段は箱にしまいこんでいる方も多いでしょう。
使うタイミングで切れてしまうのを避けるために、早めに直しておきましょう。
天然石のブレスレットやコットンパールの糸替えは、パーツと道具があれば簡単にできます。
真珠は穴自体が小さく、糸の通し方も特殊で複雑なため、自分で修理するのは難しいでしょう。
 

飾り部分のパーツが取れてしまった

指輪の爪が取れてしまったり、石が外れたりなどのトラブルもよくあります。
リーズナブルな商品で、細かいパーツが接着によって飾られていた場合には、接着剤を使って修理できます。
パーツの大きさにもよりますが、接着剤が目立たないように注意しなければなりません。
うまく修理ができなかったアクセサリーは、無理せずにアクセサリーショップで修理をお願いしましょう。

アクセサリーの修理を自分でできないケース

チェーンや糸が切れてしまったり、金具がつぶれて使えなくなったりしたアクセサリーは、専門の道具や特殊パーツがなければ修理できません。
無理に自分で直してしまうと、アクセサリーが修復できなくなる可能性があるからです。
修理を自分でできないケースを以下で確認しておきましょう。

引っかけた・切れた

着替えた時に髪にネックレスが絡んでしまい、チェーンが外れたり切れたりすることがあります。
絡んだネックレスは、無理やり外そうと力を入れてしまうと切れてしまいます。
ネックレスやブレスレットの本体部分が糸やワイヤーでつながっているものは、糸替えが必要です。
真珠のネックレスやシルバーブレスレットなどの糸替えは複雑で、たるみができると仕上がりが美しくありません。

部品がない

アクセサリーによっては、ブランド名の入った金具を使っています。
ブランドネームが入った金具は、メーカー修理以外では手に入りません。
アクセサリーによっては、限定商品のために部品を手に入れられず、修理できないケースもあります。
購入したジュエリーショップで、取り寄せや修理が可能かを問い合わせましょう。
代替品で修理できるようであれば、アクセサリーを預けて修理を依頼してください。

溶接が必要

チェーンが切れた場合、新しいものに交換する方法もあります。
しかし、アクセサリーの雰囲気が変わってしまって仕上がりが悪くなるケースがあります。
切れてしまったチェーンや爪部分が割れた指輪などは、ロウ付けや レーザー溶接でつなぎ合わせるしかありません。
どちらも職人の技術が必要な方法で、自分で修理することはできないため、購入した店やジュエリーショップに相談しましょう。
はんだを使ってつなげる方法もありますが、失敗するとアクセサリーが壊れてしまいますのでおすすめはしません。

パールのネックレスが切れた

パールのネックレスは、冠婚葬祭や入学・卒業式で身に着けられることが多いアクセサリーです。
どんなに丁寧に取り扱っていても繋いだ糸は経年劣化していきますので、2年から3年で糸替えしましょう。
ネックレスを使いたい当日に切れてしまった場合、縫い糸やテグスで応急処置はできますが、長時間使用するのは危険です。
必要な時だけ身につけ、外したらケースに入れてジュエリー店で修理を依頼してください。
パールネックレスは、複雑な工程によって糸が通されています。
素人の修理では長持ちしませんし、身につけているときに切れてしまうと、粒を紛失する可能性が高くなります。
修理では、玉足しも可能ですが修理代が高くなりますので注意しましょう。

アクセサリー修理に必要な道具

金具や留め具が取れたアクセサリーは、材料を用意すれば自分で修理できます。
DIYに興味がある方や自分で簡単なアクセサリーを作ってみたい方は、セットで持っていると便利でしょう。
ちょっとした修理にしか使わないのであれば、最低限度の道具を持っていると便利です。

工具セット

アクセサリーが好きで簡単なものは自分で修理したい方や、アクセサリー作りに興味がある方は工具セットがあると便利です。
セットの場合、持ち手サイズが同じなため、違和感なく使用できるでしょう。
基本の工具が入っているものや、ピンセットなど細かいパーツに便利な工具が入ったセットがあります。

ニッパー・平ヤットコ・丸ヤットコ

ニッパー・平ヤットコ・丸ヤットコがあればどのようなアクセサリーも簡単に修理できます。
ヤットコは、パーツを持ったり開いたりする際に使う度具です。
ニッパーはテグスなどをカットするときに使い、ピンやカン留めには、丸ヤットコが便利です。

ラジオペンチ

ラジオペンチとは、細かい作業に向いている先が細いペンチです。
小さなものをつかみやすく開閉も滑らかなので、アクセサリー修理に向いています。
工具を使うことがほとんどない場合は、ラジオペンチだけでも十分でしょう。
先端がギザギザしたものは金具をつかみやすい形状ですが、力を入れると切れてしまうため注意が必要です。

指カン

指輪のような形をしており、利き手と反対の指に使います。
指で留め具を持ちペンチに開こうとすれば、手が滑って作業が進みません。
丸カンやCカンのような単純な留め具を、指カンの溝に挟むと力を入れずに開閉ができるため、作業効率があがります。
指カンには複数の溝があり、どのようなサイズの金具にも対応しているのも特徴です。
自分の指に合ったサイズを選び使うと、時間をかけずに修理できるでしょう。

アクセサリー修理を自分でやる方法

アクセサリー金具は、手芸店やインターネットで購入できるため、簡単な修理は自分でできます。
ここでは、ネックレスやブレスレットをつなぐ金具や糸の修理方法を解説します。

丸カン・Cカンの修理

カンを開閉するには、2本のラジオペンチか平ヤットコ・丸ヤットコを用意します。
開いてしまったカンをペンチで優しく広げ、少し上に向けたら端同士を合わせてください。
平ヤットコを使って、開いている隙間をぴったり閉じたら修理完了です。
金具が開きすぎていて切れそうな場合には、新しい丸カン・Cカンを用意して修理してください。

ネックレスやブレスレットの糸を修理

パールネックレスの糸替えは簡単ではありませんが、天然石やビーズを使ったアクセサリーであれば、テグスや樹脂糸を使って修理ができます。
テグスの先をマスキングテープなどで机に固定し、糸に通していきます。
専用の針などもあり、糸通しが難しい際におすすめです。
すべて入ったら糸を5回程度しっかり結んで、残った糸は左右の5個あたりまで横に入れ込んでカットします。

アクセサリー修理を自分で修理する際の注意点

アクセサリーの修理は簡単に見えますが、いくつか注意しなければならないことがあります。
大切なアクセサリーを長く使うためにも、修理前にポイントをチェックしてください。

自分で修理できるものか確認する

金具の交換は簡単ですが、チェーンが途中で切れてしまったり、真珠のネックレスがバラバラになったりすると修理ができません。
指輪についていた石が爪から取れた場合、どのように固定されていたか、爪に変形はないのかなどを確認しなければなりません。
安易に接着剤などを使うと、金属が変色するケースがあるため見極めが重要です。

パーツが揃っているのか

金具を取替えで修理ができる場合、パーツを手に入れられるかが重要です。
アクセサリーパーツとして簡単に購入できればよいのですが、専用パーツや金具を使っているアクセサリーはメーカー修理になります。
中には高額すぎるパーツがあるため、単品購入ができない金具もあります。
アクセサリーの素材とマッチするのか、手ごろな価格で購入できるかなどを調べておきましょう。

アクセサリーの修理を依頼する場合

自分で修理が難しいものは、専門知識と技術をもった職人に修理してもらいましょう。
修理を依頼するなら、アクセサリー知識があり信頼できるジュエリー店がおすすめです。

アクセサリーを購入した店

保証書があれば、期間中は無料で修理してもらえます。
金具の付け替えなどの簡単な修理は、購入した店でお願いすると無料でやってもらえることが多いです。
ブランドパーツなどが手に入りやすく、新品同様に直してもらえます。
他の店に修理に出してしまうと、アフターサービスが受けられなくなるケースもあるので注意が必要です。

アクセサリーの修理・リフォーム専門店

アクセサリーやジュエリーのリフォーム専門店では、アクセサリー修理も受けています。
大手のショッピングモールなどに店舗があり、買い物ついでに立ち寄りやすいのがメリットです。
職人が多く在籍していて、複雑な修理もきれいに直してもらえます。
破損など状態によってはできないケースもあるため、ぜひ相談してみてください。

ジュエリー専門店

大手百貨店や個人経営のジュエリー店には、職人が在籍していることも多く、簡単な修理は短時間で仕上がります。
高価なジュエリーだけでなく、アクセサリー修理も受けており、専門知識が豊富なため安心して任せられるでしょう。
職人がオーナーの個人店では、複雑な修理を受けてくれるケースもあります。

アクセサリーのメンテナンス方法

アクセサリーは定期的なメンテナンスで長持ちします。
傷や汚れなどをケアし、正しい方法で収納すれば、慌てて修理に出すこともなくなるでしょう。

収納前に軽く拭いておく

アクセサリーは皮脂や汗などに弱く、付いたまま収納すると劣化が進みます。
使い終わったらやわらかい布で軽くふき取り、専用の箱やジュエリーケースに収納してください。
化粧品などが付着した場合には、ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、指輪に傷がつかないようにやわらかいブラシで軽く洗います。
ブラシがなければ、研磨剤の入らないクロスを濡らしたもので落としてください。

アクセサリーはまとめて収納しない

アクセサリーはまとめて収納すると、傷ついたり絡んだりする原因となります。
石がついているものは、専用の袋に入れてジュエリーケースにしまいましょう。
指輪はリングケースやインテリアにもなるスタンドを利用するとおしゃれです。
ネックレスは丸めて収納すると絡んでしまうため、チェーンを伸ばして形を整えてケースに入れておきます。

まとめ

修理に使う工具は100円ショップで手に入りますし、パーツも安価のため自分で修理すればお金もかかりません。
アクセサリーの素材によっては、金具が手に入りにくく高額なケースもあります。
力任せに金具を扱うと、アクセサリーに傷がついたり、修復が難しくなるため注意が必要です。
カデンシア&コンシェルでは、指輪サイズやチェーンの直しなどを受けています。
修理だけではなく、リフォームやメンテナンスも行っているため、気軽に相談してみてください。
大切なアクセサリーは、信頼できるお店を選択して修理を依頼しましょう。

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